最後のパンゲア

Updated on 2020年3月13日 in 科学
0 on 2020年3月13日

最後のパンゲア

 

地球は生まれて四十六億年という。今は激しい暴風と大きな気温差にさらされている火星と同じ運命を辿る地球は十億年後には大陸が一つになって海の水は蒸発。内部に吸収されてなくなる。もう生き物は存続できない。太陽は水素の核融合が進みヘリウムが増えている。ヘリウムは太陽の中心に集まり水素は外側に押しやられ太陽は膨張ついには赤色巨星になる。今から五十億年かけて太陽は膨張し地球や火星を飲み込んでいく。やがて白く輝く白色矮星に。核融合のとまった白色矮星は冷えて星の終焉。僕は運命に逆らわずにたった十億年の彼方まで心を通わせて海や友達や両親のことを考えた。真空のひと時に手を合わせて最後を迎える。

 

おおいと叫んでみる日に旅に出る

大方の人の命も月の夜

 

昨日まで六根清浄春の朝

 

 

二〇二〇年三月八日 玄宗庵にて

子平

 

<縦書き>

https://haibun.gardening.co.jp/wp-content/uploads/2020/03/最後のパンゲア.pdf

 

 
  • Liked by
Reply